こんにちは。
当サイトをご覧いただき、ありがとうございます。
トップページのイラストを見て、「なぜタコがいるんだろう?」「何してるのかな?」と疑問に思われたアナタ。
実はこのタコ、私たちのオリジナルキャラクター“困っタコ”といいます!
いろんな人を困った状況にしているのに、どこか憎めないヤツなんです。
「ん~、ますますわからない。」・・・ですよね。
そこで、困っタコのコラム(通称“困っタコラム”)の連載を始めます!
困っタコラムでは、困っタコの正体はもちろん、困っタコがくっついているご本人や周囲の人との関係、困っタコとの付き合い方など、複数回に渡ってお届けする予定です。
合わせて、私たち福井県摂食障がい支援拠点病院が、「摂食障がい」という病気とその治療をどう考えているかをお伝えできればと思います。
なるべく難しい言葉は使わずに、楽しく読めるコラムを目指します。
お時間のあるときに、気軽な気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
それではさっそく、第1話をお届けします。どうぞ!
困っタコって、何者?
はぁ~、最近うちの娘が痩せすぎているみたい。
どこか相談できるところはないかしら?
こんにちは!
お話を伺います。
あなたは!?
摂食障がい治療支援コーディネーターです。
何でもご相談ください。
娘さんの様子、心配ですね。
よかったわ!それは心強い!
実は、保健室の先生に指摘されたんです。
娘さんは以前と比べてどう変わったと思われますか?
手も足も細くなって顔色も悪いし、痩せているように見えるのに。
「まだまだ太っているからもっと痩せたい」と言って聞かないの。
・・・困った子ねぇ。
お母さまも不安な日々を過ごされましたね。
もしかするとそれは“困った子”ではなく、“困っタコ”の仕業ではないでしょうか。
困っタコ!?困った子じゃなくて?
はい、そうなんです。
ご説明しましょう!
今の娘さんは、「摂食障がい」という病気になっている可能性があります。
摂食障がいになると、太るのが怖くなり、痩せたい気持ちが強くなります。
そのため、痩せているのにも関わらず、ますます痩せようとしてしまうのです。
病気のせいで娘は苦しんでいたんですね。
気づいてあげられなくてごめんね。
お母さまも気づけなくて当然です。
なぜなら、病気は目に見えないですから。
あの子も気づいていないのかしら?
自分が病気であることに気づきにくい、という特徴もあるんです。
そんな。だったら、どうしたらいいのでしょう?
まず大切なのは、病気の特徴を知って、ご本人と病気を切り離して考えられるようになることです。
切り離すことで、悪いのはご本人でもお母さまでもなく病気そのものだ、ということにも気づけるようになります。
そして、ご本人と一緒に病気に対処できるようになるんです。
このことを、外在化と言います。
外在化。なんだか難しいわね。
そうですよね。
そこで困っタコの登場です。
わかったわ!
この困っタコと向き合えばいいのね。
はい!ご理解いただきありがとうございます。
これから困っタコについて詳しく学んで、ご本人、ご家族、私たち医療者、周囲の人が一緒になって、病気からの回復を目指しましょう!
第1話、いかがでしたか?
困っタコは例え話であり、実際には見えませんが、皆さまの心の目には困っタコが見えてきたでしょうか?
次回からは、摂食障がいの症状から特徴的な場面をいくつか取り上げて解説したいと思います。
お楽しみに。
またお会いしましょう。